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2024年5月31日~6月3日 EAACI (欧州アレルギー・臨床免疫学会)Congress 2024 に参加してまいりました

2024 年 5 月 31 日から 6 月 3 日の4日間、スペイン(バレンシア)で欧州アレルギー・臨床
免疫学会 (EAACI: European Academy of Allergy and Clinical Immunology)の国際学会が開
催されました。現在、世界的な状況により飛行経路に制限があり、以前に比べてスペイン
への所要時間は長くなっており、羽田からドイツ(フランクフルト)を経由して約20時間か
けて到着しました。

この国際学会は、アレルギー・臨床免疫学分野の科学者、医療従事者、関係者が集まり、
知識を共有し、理解を深め、さまざまな分野の方々とのネットワークを広げるための重要
な場のひとつとなっています。今年のテーマは“Revolutionising Patient Care Through the
Power of Data Science(データサイエンスの力による患者ケアの革命)”で、それぞれの患者
さんに合った最適な治療を行う医療、アレルゲン免疫療法、生物学的製剤、アレルギー疾
患の予防、アレルギーおよび喘息の新しい治療法など、世界のトップランナーによる講演
や議論が行われ、また、最新の研究のブレークスルーを垣間見ることができる貴重な機会
でした。COVID-19のパンデミックにより、多くの学会がオンライン開催となり視聴しやす
くなりましたが、現地での参加から得られるものは計り知れません。


学会会場前にて(左:板澤、右:渡邊諒子先生)

埼玉医科大学からは小児科の渡邊諒子先生と板澤が参加し、学会2日目に渡邊諒子先生が
ポスター発表をされました。テーマは、少量の炒り卵や牛乳すら摂取できないお子さんで
あっても、卵や牛乳のマフィン(焼き菓子)を食べることができる可能性とその予測マーカ
ーの探索です。ポスターセッションは1時間あり、座長がそれぞれのポスターの発表と質
疑応答を進行していきますが、発表時間以外も自分のポスター前で他の参加者からの質問
に答える形です。渡邊先生は初めての国際学会発表とは思えないほど堂々と発表されて、
質問にも頑張って答えておられました(拍手!!!)。


発表ポスターの前にて(渡邊諒子先生)


ポスターセッションにて(座長より質問を受け、説明をしている渡邊諒子先生)

スペインのバレンシアは、地中海沿岸に位置する活気ある都市で、スペイン第三の都市で
す。歴史的建築物が数多く残されており、世界遺産の「ラ・ロンハ・デ・ラ・セダ」を短
い時間でしたが見学することができました。また、シーフードや米の料理が豊富で、パエ
リアの発祥の地としても知られており、美味しい料理も堪能してまいりました。


ラ・ロンハ・デ・ラ・セダの螺旋状の柱の美しい広間


本場のパエリア(ポスター発表を無事に終え、安堵と笑顔の国立病院機構三重病院小児科
の岩井郁子先生(左)と渡邊諒子先生(右))

今回の学会参加により得られた知識や人脈は、今後の診療や研究にしっかりと活かしてま
いりたいと思っております。このような機会をいただいた関係者の皆様に心より感謝申し
上げます。

文責 板澤寿子

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