埼玉医科大学アレルギーセンターは昨年新設された日本アレルギー学会の関東支部事務局を担当し、筆者が支部長をお預かりしています。このたび第3回のその関東の学会が、2月15日土曜に秋葉原コンベンションホールにおいて開催されました。今回の学会会長は東京医科大学皮膚科の大久保ゆかり教授でした。これには関東支部として、内科や小児科だけでなくいわゆるマイナー科にも学会長でご活躍いただく方針としたこと、なかでもぜひ女性会長を誕生させて輝いていただきたい、と願ったことなどもありました。
挨拶をされる東京医科大学皮膚科教授・大久保ゆかり会長
当日は40を超える一般演題のほかに会長特別企画,特別講演、教育講演、教育セミナー,ランチョンセミナーなど多様なプログラムが展開され,活況を呈して盛会となりました。当センターからは一般演題の座長を小児科・盛田英明講師ならびに総合診療内科・小林威仁准教授が担当され,また教育講演の演者を筆者が、ランチョンセミナーの演者を呼吸器内科・中込一之准教授が担当されました。また一般演題を小児科の小川俊一助教、総合診療内科の斎藤航平助教、そして呼吸器内科にローテイトされた初期研修医の石井玲奈先生がそれぞれご発表されました。
座長をされる小児科・盛田講師
発表される小児科・小川助教
発表される研修医石井先生
埼玉医大からは呼吸器内科臨床実習中の医学部4年生の3名に声をかけたところ、なんと自主的に参加されていました。3名とも熱心に聴講していました。アレルギーをストロング・ポイントとする埼玉医大ならではの光景ではないか、とおもいましたし、大変に模範的で感心な医学生の鏡です。筆者自身が埼玉医大の卒業生でもあり、自慢の後輩たちだとおもいました。
参加した医学部4年生たち
この関東の学会では第1回の時から,症例報告等で優れた演題に対しては,「優秀賞」として表彰しています。関東の学会とはいえ日本アレルギー学会の正規の賞です。アレルギー学の未来を担う若者たちを激励し、そして育成していくことが重要と考えたからです。今回,小児科の小川俊一助教ならびに、なんと1年目初期研修医で本学卒業生の石井玲奈先生がそれぞれ学会優秀賞を受賞されました。埼玉医大で活躍し続ける若者たちの晴れ舞台となりました。
表彰される石井先生
本学会が、関東地区で活動されるアレルギー領域にかかわられる臨床医みなさんの知識の向上、また今回のように医学生等への啓発、さらには今後のアレルギー臨床またとくにアレルギー研究発展の一助となれば至極の幸いと考えます。本学会が無事に盛大に、大変な成功裏に終わったことを,大久保ゆかり学会長ならびに東京医科大学関係者各位に感謝と敬意を申し上げする次第であります。
なお第4回の日本アレルギー学会関東地方会は2020年11月28日(土曜)に,日本医科大学耳鼻科・後藤穣先生を会長として同じ会場にて開催予定です。広くこの領域にご関心のある医師,学生,さらに看護師さんなどメディカルスタッフのみなさま等にご参加いただけますなら幸いです。(文責 永田 真)