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センター長が韓国アレルギー学会で講演いたしました。

11月2日~4日、韓国南部の大都市である大邱(テグ)で、韓国アレルギー学会(Korean Academy of allergy, asthma and clnical immunology, KAAACI)の秋季学術大会が開催されました。2016年の春にはセンター長(呼吸器内科永田、筆者)が春季学術大会に招待されたことがありましたが、今回は秋の学術大会で、センター長は特別講演の演者として再度お招きにあずかりました。
大邱は人口250万人の大都市で、成田から1日1便ですが直行便があります。海に面していませんがその分紅葉などもふくめ、山の恵みが豊かな印象でした。空港についてすぐKAAACIからのご手配で大邱市の韓日友好協会の日本語をおはなしになる女性の尹(ゆん)さんという副協会長さんが迎えにきてくださり、ホテルに行く前に約3時間、磁器の博物館や韓国有数という霊山に観光案内されてびっくりしました。

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 この学会は、欧米の巨大製薬企業さんにも注目されており多くのスポンサーシップを受けて繁栄しているようでしたが、筆者は学会からの直接のお招きで、このような恩恵にありついた?かとおもいます。講演前夜はホテルの韓国料理店でひとりで食事しましたが、からくてびっくり、お会計時にKAAACIが払ってくれていたのに、二度びっくりでした。
翌朝、学会会場は宿泊もさせていただいた大邱でも最大最高級クラスの大ホテルでした。案内版がでていましたが当然ながらハングルでさっぱり読めず、しかしよくみると特別講演(Special lecture)でMakoto Nagataとあり安心しました。ちなみに所属は日本のSaitama Universityとありましたが(笑)。

  小生はプレナリーのトリ?的な閉会式前に、メイン会場で、”Novel mechanisms of eosinophilic inflammation in severe asthma”(重症喘息での好酸球炎症の新規メカニズム)のテーマで50分間、韓国語はできませんので英語で講演をさせていただきました。当センターで伝統的に行っております好酸球研究に関しまして、とくに重症喘息ではステロイド抵抗性の好酸球性気道炎症のメカニズムが複数あること、その中にはたとえばTh1型免疫システムの関与であるとか、活性化好中球が好酸球集積を誘導するシステムであるとか、あるいは細胞外マトリックス蛋白であるペリオスチンが好酸球の接着や活性化を誘導することなど、当センターの研究成果を中心にお話させていただきました。2年前に招かれたときも話したのですが、冒頭に、本学の近隣には高麗神社があり、自分もしばしば参拝させていただいていることなどを紹介もさせていただきました。講演の自撮りは困難なため、メイン会場のようすだけ写真を掲載させていただきます。

 KAAACIにお招きいただいて感心いたしましたのは、韓国は医学部教育が英語で行われているだけあってすべてのスライドが英語ですし、若者たちが果敢に英語で質問してきてくれたことです。また韓国の若者たちは儒教の影響でしょうか、みなさんとても礼儀正しく、敬意を表しつつ丁寧に接してくれることは印象的であって、感激でした。日韓友好のためとおもって当初の連休予定をキャンセルしてでかけたのですが、日本のわれわれや、若者たちも含めて、学ぶことも多いと感じつつ、またあたたかなおもてなしと韓国の教授みなさんの友情に感謝しつつ、大邱をあとにした次第です。

(文責:永田 真)

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