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アレルギー週間市民公開講座2013を開催しました

 2月にはいり、寒さのほうは多少和らいだようにも感ぜられますが、一方で埼玉県西部地区は、いままさにスギ花粉の「腐海」に飲み込まれはじめようとしています。当センター診療部門の埼玉医科大学病院「アレルギー・喘息センター」にも、症状を訴えられる患者さんたちが着実に増え始めている状況となってきています。
 そんな折、例年恒例のイベントであります、アレルギー週間の埼玉地区での市民講座を、2月2日、所沢市にあります所沢市民文化センターミューズ ザ・スクエア(展示室)において開催させていただきました。
 所沢市はいうまでもなく埼玉西武ライオンズの本拠地、「レオの都」であり、古都川越とならぶ埼玉県西部の代表的な中堅都市です。開催場所は市街地からは若干遠く、防衛医科大学などがある西武新宿線航空公園駅から10分ほどの土地にあります。その防衛医科大学さんにはアレルギー領域を研究・専門分野とされている教員やアレルギー学会の役員等はおられなかったようで、今回は防衛医大さんのまさしくおひざ元ではありましたが、当センターのスタッフ、ならびに自治医科大学附属さいたま医療センター耳鼻咽喉科准教授 吉田尚弘先生にもご講演をお願いして、開催させていただきました。
 まず自分が開会のあいさつを述べさせていただきました。
 次いで、「アトピー性皮膚炎」について本学アレルギーセンターより、皮膚科教授の中村晃一郎先生にご講演をいただきました。アトピー性皮膚炎の病態、管理、治療についてわかりやすい内容の市民むけ講演をしていただき、大変好評でした。
 ついで「気管支喘息」について本学アレルギーセンターより呼吸器内科助教の西原冬実先生に講演をしていただきました(写真1)。紅一点でしかも今回の市民講座の担当者では圧倒的な若さ、フレッシュさで、お聴きいただいた若い患者さんやママさんたちにも親しみやすいセッションになったのではないかとおもいます。
 最後に「スギ花粉症」について自治医科大学附属さいたま医療センター耳鼻咽喉科准教授・吉田尚弘先生からご講演を頂戴しました。手術場面の写真など、RG-12では?とおもわれる部分もありましたが、滅多にみられない内容とのおほめのおことばもありました。
 15分の休憩時間の間にかいていただいた質問を集計し、ラスト45分間で筆者が読みながら各演者にわりふって回答していただく形式での、Q&Aのコーナーをもたせていただきました(写真2)。ご質問のなかには花粉症治療での注射ステロイド治療(いわゆるケナコルト)について、それを行っていたとみられるかたからのご質問を頂戴するなど、まだまだアレルギー疾患の正しい管理治療の啓発活動は重要であるとも改めて考えさせられました。またアレルゲン免疫療法についての質問など、この領域の根本治療への期待がひしひしと感じられるところもありました。
 今回は埼玉県内インフルエンザ大流行中であったにもかかわらず、100名近い市民のみなさんのご参加で会場はあふれんばかりとなりましたし、ご質問も30近く頂戴し、大変有意義な市民講座になったものと考えます。当アレルギーセンターは県内における正しいアレルギー診療の啓発の最主力として、今後もこのイベントに力を注いでまいりたいと考える次第であります。(文責 永田真)

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