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当センターが企画担当した雑誌M.P.(Medical Practice)最新号が発売されました

 気管支喘息は内科・小児科領域にまたがる重要なアレルギー疾患で、年々患者数が増えています。近年、基本的な治療が発達し、多くの患者さんが通常の生活を営めるようにはなってきました。しかしながらまだ治癒させる方法は確立されていません。また、いわゆる重症の気管支喘息はまだまだ管理・治療方法が確立されているとはいえません。
 埼玉医科大学アレルギーセンターは、名門の医学雑誌M.P.(Medical Practice、文光堂)が気管支喘息の最新特集を組むということでご相談を頂戴し、その企画編集を担当させていただきました。そのM.P.2012年4月号「気管支喘息―実地診療の最前線」が発売されましたのでその内容について紹介させていただきます。
 まず、喘息治療の最前線という今月のテーマにつき、巻頭言をセンター長が述べさせていただいております。
 ついで、最新の知見とガイドラインをどう活用するかについて、3人のトップ研究者に総説をご執筆いただきました。成人喘息につきましてはセンター長の恩師である獨協医科大学福田健教授、また日本の喘息ガイドラインのまとめ役であられる帝京大学の大田健教授にお願いいたしました。そして、小児科の実地臨床のための小児喘息のガイドラインとその活用のしかたにつきまして、本学アレルギーセンター/小児科教授の徳山研一先生が担当されて執筆されています。
 次に現在の吸入ステロイド療法が発達した状況において、なお残る喘息診療の課題について、日本の誇る内科の大御所矢崎義雄先生のご司会のもと、永田センター長、また当センターで研究し医学博士を取得され、現在埼玉県立循環器呼吸器病センターで活躍中の高久洋太郎先生などの座談会が組まれています。
 その以降に、セミナーあるいはトピックスとして喘息の診断、各種の病型、合併病態、また治療薬の最新の知見などについて、日本のエキスパートの先生がた20名にお願いして執筆いただいております。
 そして特集のラスト、「この症例から何を学ぶか」で、当センターの星医師(非常勤医師)が、「職場でのあるアレルゲン暴露が重症喘息の原因と考えられる一例」を紹介しています。非常に示唆に富む症例報告となっているとおもいます。
 全体に、この一冊をお読みいただければ、広く専門医から一般の先生がた、研修医のみなさん、医学生のみなさんが、気管支喘息診療の現状を十分に理解できるような、実践的でかつ内容の濃い一冊になったかとおもいます。ご関心のあるみなさまにはぜひご一読いただけますと幸いでございます。(文責 永田真)

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