日本アレルギー学会第13回関東地方会が、2025年6月28日(土)に秋葉原コンベンションホールにて、現地とWEBのハイブリッド形式で開催されました。今回は、会員の診療科構成を踏まえた慣例に則り、慶應義塾大学呼吸器内科教授・福永興壱先生が会長を務められました。福永先生には、かつて埼玉県でご勤務されていたご縁もあり、筆者(永田)も以前より多方面でお世話になってまいりました。
なお本地方会は、関東支部初代支部長が筆者自身であったこともあり、当センターが長年にわたり運営に関与してまいりましたが、このたび事務局が国立病院機構相模原病院へ移管されることとなり、移行期を迎えておりました。
福永会長(右)と筆者(左)
挨拶をされる慶應義塾大学呼吸器内科教授・福永興壱会長
本学会は、関東地区でご活躍の医療関係者の皆さまにとって、アレルギーに関する最新の知識を深め、特にアレルギー総合診療の均てん化に資することを目的として運営されてまいりました。
当日は、一般演題に加え、会長企画「Year in Review 2025」や診療科横断的シンポジウム「成功の鍵はどこにある? 多科連携が描くアレルギー診療の未来」など、多彩なプログラムが展開されました。教育講演、ランチョンセミナーも含めて内容は多岐にわたり、WEB参加も多数に上り、熱気あふれる会となりました。
当センターからは、呼吸器内科の堀内功久先生が一般演題にて「生物学的製剤にも抵抗性の重症咳喘息で2剤目のICS/LABA追加が著効した1例」を発表されました。この演題の発表指導は杣知行先生が担当されました。筆者は、「アレルゲン免疫療法 Up-to-date」と題し、日本アレルギー学会の「アレルゲン免疫療法の手引き2025」のバージョンアップ内容を中心とした教育セミナーを担当いたしました。中込一之先生は一般演題の座長を担当されました。
一般演題を発表する呼吸器内科堀内功久先生
教育セミナーを担当する筆者(永田)
アレルギー学会関東支部では、若手医師・研究者の研究マインドを涵養・奨励したいとの想いから、筆者が初代支部長を務めていた当時の提案により、一般演題の中から優秀演題を選出して表彰する制度が設けられました。
今回は、前述の当センター呼吸器内科・堀内久先生が同賞を受賞されるという、たいへん名誉ある結果となりました。
福永会長から優秀賞の表彰を受ける堀内功久先生
第13回地方会は、現地参加100名弱、WEB参加約170名と多数のご参加をいただき、盛会のうちに無事終了いたしました。また会の方針として医学生、研修医、看護師や薬剤師等を無料にしていますが、今回は本学6年生の諸君も3名参加して熱心に聴講していました。
学会に参加した本学6年生と当センタースタッフ
本会の成功にご尽力いただいた福永会長をはじめ、慶應義塾大学関係者の皆様、ならびにご参加くださった関東地区の会員各位に、心より御礼申し上げます。
本地方会が今後のアレルギー診療の均てん化と、総合アレルギー専門医(トータル・アラージスト)育成の一助となることを願ってやみません。
なお第14回の日本アレルギー学会関東地方会は、2024月12月13日(土曜)に、国立成育医療研究センターアレルギーセンター総合アレルギー科診療部の福家辰樹先生に学会長をお願いして同じ会場にて開催予定です。アレルギー領域に関与される方はもちろん、ご関心のある医療関係者みなさまにご参加いただけますなら幸いです。(文責 永田 真)