今年も夏が到来し、恒例の(COVID19流行のため昨年が4年ぶりの開催)アレルギーサマースクールの日がやってきました。今年は埼玉県秩父市にある、大滝げんきプラザでの2泊3日のサマースクールでした。大滝げんきプラザは秩父市街から車で約1時間かかる、ほぼ山頂にある施設です。その立地もあり、埼玉医科大学病院のある毛呂山町の酷暑と比較すると涼しい環境でした。
大滝げんきプラザからの眺め
アレルギーサマースクールでは、埼玉医科大学医学部の学生が中心となり、子どもたちと共に野外炊飯・運動会などのレクリエーションを行います。また医療スタッフ(医師・看護師・薬剤師・管理栄養士)も同行し、スキンケア・吸入指導・栄養指導などを行います。特に日本小児臨床アレルギー学会認定の小児アレルギーエデュケーター(PAE)による勉強会は好評で、体の洗い方・軟膏の塗り方・アドレナリン自己注射薬の使い方・気管支喘息の病態など様々のことを具体的に学びます。洗浄用の泡を自分で作ったり、クイズがあったりと参加型のため、子どもたちも楽しみながら学ぶことができます。これらの学びを活かすことで、病状のさらなる改善やアドヒアランス向上が期待できます。また、同世代の子どもたちと短い間ですが共同生活を送ることで、協調性も身につけます。
野外炊飯
PAEによる勉強会
洗浄用の泡作り
緊急医薬品を使用することなく2泊3日の滞在を終え、全員が笑顔で帰ってこられたことが何よりの喜びです。この場を借りてアレルギーサマースクールに関わった全てのみなさま、また、ご支援・ご寄付いただいている先生方、アレルギーグループOB・OGの先生方に深く感謝申し上げます。来年も、すばらしいサマースクールになるようスタッフ一同尽力いたします。
【アレルギーサマースクール】
対象:アレルギー疾患を持つ小・中学生
期間:2泊3日
時期:毎年8月(宿泊施設の予約状況で変わります)
場所:埼玉県内または関東近郊
事務局:埼玉医科大学病院小児科内
(文責:岡田慶介)