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アレルギー・好酸球研究会2019を開催いたしました

当アレルギーセンターは、アレルギー疾患の病態に関わる重要な免疫担当細胞である好酸球の研究を中心とし、アレルギー性炎症をテーマとした医師主導型学術集会として「アレルギー・好酸球研究会」(The Workshop on Eosinophils in Allergy and Related Diseases, WEA)https://www.sec-information.net/eosinophils/data/announce.htmlを主催してきました。10月5日土曜にその2019年度学術集会が都内にて開催されました。
今回からWEAはアジア 太平洋アレルギー・喘息・臨床免疫学会(Asia Pacific Association of Allergy, Asthma and Clinical Immunology: APAAACI)と正式提携することとなり、その関係もあって役員のおひとりである秋田大学の植木重治先生にロゴを作成していただきました。

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今後は本研究会の優秀演題10題が、同学会の公式学会雑誌Asian Pacific Allergyに原著論文等として掲載されていくこととなります。今回はAPAAACIとの連携しての、記念すべき最初の学術集会となり、その会長は帝京大学呼吸器アレルギー内科教授の長瀬洋之先生にお勤めいただきました。

写真1挨拶される長瀬会長

 研究会は好酸球の細胞生物学的研究から始まり、広くアレルギー性炎症に関わる一般演題25題の発表が展開され、大変に白熱した学術集会となり活況を呈しておりました。当センターからは小児科の植田穣講師、また呼吸器内科の大学院生片山和紀医師がそれぞれご発表をつとめられました。
ランチョンセミナーを兼ねた教育講演として、ドイツのThe University of Rostockの呼吸器内科教授であられるJohann Christian Virchow jr教授に、“Perspective of Type 2 Infl ammation in Asthma”の演題名にてご講演を頂戴いたしました。

写真2講演されるVirchow教授

写真3Virchow教授のご講演を司会する筆者

 同先生は医療関係者ならだれもがごぞんじのVirchowリンパ節、、また“Virchow転移”のVirchow先生を曽祖父にもたれるドイツ医学のサラブレッドであられます。そのご講演は大変に格調が高く、聴衆を益すること誠に大でありました。ご講演ののちに長瀬会長また当センターの関連スタッフと歓談、また写真撮影の場をもたせていただきましたが、サイエンスの香り高い世界の一級品ともいうべき高いご見識と、そして気さくで冗談がお好きなお人柄で、大変に魅了された次第でありました。

写真4Virchow教授と記念撮影した長瀬会長ならびに当センタースタッフ(左から片山呼吸器内科大学院生、筆者、Virchow先生、長瀬会長、中込呼吸器内科准教授)

 閉会式前の夕刻の時間帯には、長瀬会長のご司会にて、千葉大学免疫学中山俊憲教授による“病原型Th2細胞”によるアレルギー性炎症の調節機構についての特別講演がありました。
本研究会が、我が国における今後のアレルギー疾患研究の発展への糧となっていってくれれば幸いと考えております。本研究会が無事に盛大に、大変な成功裏に終わったことを,長瀬洋之学会長に感謝と敬意を申し上げする次第であります。
なお「アレルギー・好酸球研究会2020」は、明年7月18日(土曜)に、日本大学呼吸器内科・權寧博教授に会長をお願いし、都内にて開催予定であります。研究会員はもちろんですが,広くアレルギー疾患の基礎病態であるアレルギー性炎症の研究・臨床にご関心のある研究者、医師,医学生のみなさま等にも,ぜひともご参加をご検討いただけますなら幸いです。(文責 永田 真)

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