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日本アレルギー学会のふたつの「アレルゲン免疫療法の手引書」が改定されました。

アレルゲン免疫療法は、アレルギー疾患に対する現存する唯一の原因治療であり、いわば体質改善的な治療として知られます。通常最低でも3年以上の施行を要しますが、ダニアレルギーによる気管支喘息や、スギ花粉症を軽快させます。喘息の治療を目的におこなっても、合併しているアレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎まで改善することが利点です。スギ花粉症で春先に喘息が悪化するかたなどにも効果が期待できます。さらに免疫療法を行っていくと、その後の新規のアレルゲン感作が起きにくくなっていくこと、小児喘息での寛解率が高まることなどが知られます。これらは薬物による治療では期待しがたい効果です。アレルゲン免疫療法には注射法と、舌下法とがありますが、埼玉医科大学病院アレルギーセンターは全国でももっとも活発に、これらの治療をおこなっている施設です。
今回、筆者がまとめ役を担当させていただき、当センターの上條篤耳鼻科教授(執筆時点では山梨大学准教授)、中込一之呼吸器内科准教授などが参画いたしました、日本アレルギー学会のダニアレルギーならびにスギ花粉症のアレルゲン免疫療法の手引書が、各々改定され公表されるに至りました。小児での適応が拡大したことや、またダニ舌下免疫療法製剤のミティキュアが、国際喘息ガイドラインで推奨されたことなどに対応して、この治療のエキスパートの国内各大学の先生方とご一緒に、改定させていただいたものであります。

 アレルゲン免疫療法は米国やヨーロッパ、また隣国の韓国などでも非常に活発におこなわれていて、国際的にはアレルギー診療の中心的アイテムともいえる重要な治療法です。この治療の正しい普及のためにもこれらの手引書をぜひご参照いただければとおもいます。すでに日本アレルギー学会会員には送付されましたが、一般の医師や医学生の皆さんなど向けに、学会のHPからも参照可能となる予定です。これらが患者さんたちのために有効活用されていくことを切に望みます。(文責 永田真)

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